ネクタイの結び方|基本の結び方とシーン別の選び方を初心者向けに解説
プレーンノット・セミウィンザー・ウィンザーの手順をステップごとに図解付きで解説。シーン別・襟型別の選び方やきれいに仕上げるコツも初心者向けにまとめている。

ネクタイの結び方|基本の結び方とシーン別の選び方を初心者向けに解説
初めてネクタイを結ぶなら、まずプレーンノットを覚えてください。就活でもビジネスでも、この1つで大半のシーンに対応できます。シャツの襟が広めのワイドカラーやセミワイドカラーの場合は、結び目にボリュームが出るセミウィンザーノットやウィンザーノットを選ぶとバランスが取りやすいです。どの結び方でも、最後に大剣の先端がベルトのバックル付近に来るよう整えれば、きれいに仕上がります。
ネクタイを結ぶ前に知っておきたい基本
結び方の手順に入る前に、ネクタイ各部の名前と準備を押さえておきましょう。ここを飛ばすと、手順中の「大剣を通す」「ノットを整える」といった説明が読みにくくなります。
大剣・小剣・ノット・ディンプルの名称
ネクタイには、覚えておきたい部位が5つあります。
「剣先」は大剣・小剣それぞれの先端部分を指します。

これらの名称は、洋服の青山の図解ページでも写真付きで確認できます。
結ぶ前の3つの準備
手順に入る前に、次の3点を確認してください。
シャツの第一ボタンを留める 第一ボタンが開いていると、結び目が下がってゆるみの原因になります。
襟を立ててネクタイを首にかける 襟を立てた状態でネクタイを首にかけ、大剣が正面右側(自分から見て)に来るように持ちます。
大剣を小剣より長く取る 目安として、小剣の先端がおへそ付近に来る程度まで大剣を長く垂らしてください。セミウィンザーノットやウィンザーノットは消費する長さが増えるため、さらに大剣を長めに取ります。
この「最初の長さ」で仕上がりがほぼ決まります。短すぎると結んだ後に大剣がベルトまで届かず、やり直しになりがちです。鎌倉シャツの解説でも、結び始めの長さの取り方が丁寧に説明されています。
【基本】プレーンノットの結び方
プレーンノット(フォア・イン・ハンド・ノット、シングルノットとも呼ばれます)は、最も手順が少なく、初心者が最初に覚えるべき結び方です。結び目はやや縦長で左右非対称になりますが、レギュラーカラーやボタンダウンカラーのシャツとの相性がよく、就活から普段のビジネスまで幅広く使えます(Brooks Brothers Japan)。
襟の開きが標準的なシャツであれば、プレーンノット1つで就活、面接、日常のビジネス、冠婚葬祭のいずれにも対応できます。
プレーンノットの手順(番号付きステップ)
以下の手順は、鏡の前で正面から見た状態を想定しています。
大剣を小剣の上に交差させる 大剣が手前に来るように、小剣の上へ重ねます。
大剣を小剣の下にくぐらせる 交差した大剣を、小剣の裏側へ回します。
再び大剣を小剣の上に交差させる 大剣を小剣の正面側へ戻し、一周させます。このとき正面にループ(輪)ができます。
大剣を首元のループに下から上へ通す 首回りにできている輪の内側へ、大剣を下から差し込みます。
正面にできたループに大剣を上から通す ステップ3でできた正面のループに、大剣の先端を上から差し入れます。
結び目を軽く押さえながらゆっくり引き締める いきなり引っ張らず、ノットの形を指で整えながら少しずつ締めます。
大剣の先端がベルトのバックル付近に来るよう調整する 小剣を下に引くと結び目が締まり、大剣の位置を微調整できます。最後に襟を元に戻して完成です。

手順はAOKIやBrooks Brothers Japanの解説ページでも確認できます。
動画で手元の動きを確認する
文章だけでは、大剣をくぐらせる方向やループに通す感覚がつかみにくいかもしれません。以下の AOKI 公式チャンネルの動画では、正面から手元の動きを確認できます。
動画: AOKI 公式チャンネル「AOKI ネクタイの結び方(1)」
もう少し短い時間で確認したい場合は、洋服の青山 公式チャンネルの動画も参考になります。
動画:洋服の青山 公式チャンネル「ネクタイの結び方 プレーンノット【一分で一流】」
動画を一時停止しながら、上記の手順番号と照らし合わせて1ステップずつ手を動かしてみてください。
セミウィンザーノットの結び方
セミウィンザーノット(ハーフウィンザーノットとも呼ばれます)は、プレーンノットより結び目が左右対称に近く、やや大きめの三角形になる結び方です。就活の面接や商談で「きちんと感」を出したいときに向いています(AOYAMA Journal)。
プレーンノットとの違いは、首元のループに一度通す工程が加わることです。この一手間で結び目に厚みと対称性が生まれます。
セミウィンザーノットの手順(番号付きステップ)
大剣はプレーンノットよりやや長めに取ってください。小剣の先端がおへそより数センチ上に来る程度が目安です。
大剣を小剣の上に交差させる プレーンノットと同じ始め方です。
大剣を小剣の下にくぐらせる 大剣を裏側に回します。
大剣を首元のループに下から上へ通す ここがプレーンノットとの違いです。一度、首回りの輪に大剣を下から通して、結び目に厚みを加えます。
大剣を小剣の正面に横切らせる 通した大剣を、小剣の正面へ水平に持ってきます。正面にループができます。
大剣を首元のループに下から上へもう一度通す 再び首元の輪に大剣を通します。
正面のループに大剣を上から通す ステップ4でできた正面のループに、大剣を差し入れます。
結び目を整えながらゆっくり引き締める ノットが左右対称の三角形になるよう、形を指で整えてから引き締めます。大剣がベルトのバックル付近に来れば完成です。
プレーンノットとセミウィンザーノットの違いは?
この2つで迷う方は多いはずです。違いを整理します。
結び目の大きさ:プレーンノットはコンパクトでやや縦長、セミウィンザーノットは中程度の大きさで三角形に近い形になります。
対称性:プレーンノットは左右非対称になりやすいのに対し、セミウィンザーノットはほぼ左右対称に仕上がります。
合う襟型:レギュラーカラーやボタンダウンにはプレーンノット、セミワイドカラーやワイドカラーにはセミウィンザーノットが合わせやすいです。ただ、最終的には鏡で全体のバランスを見て判断してください。シャツの襟の開き具合とノットの大きさが釣り合っていれば、どちらを選んでも問題ありません。
動画で手元の動きを確認する
セミウィンザーノットは、首元のループに通す工程が加わるため、動画で手の動きを見ると理解が早まります。コナカ・フタタ公式チャンネルの動画では、セミウィンザーノットを含む4種類の結び方と使い分けをまとめて確認できます。
動画:コナカ・フタタ公式チャンネル「ネクタイの結び方4選」
ウィンザーノットの結び方
ウィンザーノット(フルウィンザー)は、結び目が最も大きく正三角形に近い形になる結び方です。ワイドカラーやホリゾンタルカラー(カッタウェイ)のシャツに合わせると、 V ゾーンが美しくまとまります。結婚式のようなフォーマルシーンで映える結び方でもあります(AOYAMA Journal、Brooks Brothers Japan)。
ウィンザーノットの手順(番号付きステップ)
大剣はセミウィンザーノットよりさらに長めに取ります。巻く回数が多い分、長さを消費するためです。
大剣を小剣の上に交差させる
大剣を首元のループに下から上へ通す 通した大剣を、交差した側にそのまま垂らします。
大剣を小剣の裏側に回し、反対側から首元のループへ下から上へ通す ここがセミウィンザーノットとの最大の違いです。首元のループに左右両方から通すことで、結び目に厚みと幅が生まれます。
大剣を小剣の正面に横切らせる 正面にループができます。
大剣を首元のループに下から上へ通す
正面のループに大剣を上から通す
結び目の形を整え、ゆっくり引き締める
大剣の先端がベルトのバックル付近に来るよう調整する
結び目が大きくなりすぎてシャツの襟に収まらないと感じたら、無理に続けずセミウィンザーノットに切り替えるのも一つの判断です。
ウィンザーノットとセミウィンザーノットはどう違う?
覚え方はシンプルです。AOYAMA Journalでは、「ウィンザーノットは首元のループに上下両方から通す、セミウィンザーノットは下からのみ通す」と整理されています。
この違いが結び目の大きさに直結します。ウィンザーノットの方が一回り大きな正三角形になるため、ワイドカラーやスプレッドカラーなど襟の開きが広いシャツでないと、結び目が襟からはみ出しやすくなります。レギュラーカラーだとバランスが崩れやすいので注意してください。
結び方の比較表
ここまで紹介した3つの結び方に加え、補足としてダブルノットを含めた4種類を一覧で整理します。
初心者はプレーンノットから始め、襟の開きやシーンの格に応じてセミウィンザー、ウィンザーへステップアップする、と考えればシンプルです。なお、スモールノットという結び目がさらに小さくなる結び方もありますが、出番は限定的なため割愛します(AOKI、洋服の青山)。
シーン別・襟型別の結び方の選び方
朝の身支度で「今日はどの結び方にしよう」と迷ったときの判断ガイドです。 TPO と襟型の2軸で選べば、大きく外すことはありません。
就活・面接・入社式
プレーンノットを基本にしてください。レギュラーカラーのシャツとプレーンノットの組み合わせは、AOKIでも就活の定番として紹介されています。
セミワイドカラーのシャツを着る場合や、結び目の左右対称さを重視したい場合は、セミウィンザーノットも候補になります。ただし、企業や学校から服装の指定がある場合は、そちらを最優先してください。
普段のビジネス・商談
プレーンノットまたはセミウィンザーノットのどちらかで対応できます。商談やプレゼンなど、少しかしこまった場ではセミウィンザーノットの方が V ゾーン全体にまとまりが出やすいでしょう。
クールビズ期間中でもネクタイ着用が求められる場合は、結び目が小さくすっきり見えるプレーンノットが涼しげな印象になります。
結婚式・披露宴
華やかさを出したい場面では、セミウィンザーノットやウィンザーノットが映えます。ディンプルを作ると、ネクタイに立体感が加わり、華やかな V ゾーンを演出できます。ディンプルの作り方は後述の「きれいに仕上げるための4つのポイント」で紹介しています。
葬儀・通夜・法事
プレーンノットが無難です。結び目はシンプルに仕上げ、ディンプルは作りません。ディンプルは華やかさを加えるための手法なので、弔事では避けるのがマナーです(AOYAMA Journal、鎌倉シャツ)。
この点は動画ではわかりにくいため、ここで明確に覚えておいてください。
ワイドカラーのシャツにはどの結び方が合う?
襟の開きが広いワイドカラー(スプレッドカラー、ホリゾンタルカラー、カッタウェイとも呼ばれます)には、結び目にボリュームがあるセミウィンザーノットやウィンザーノットが合います。プレーンノットだと結び目が小さく、襟の開きに対してバランスが崩れることがあります。
一方、レギュラーカラーやボタンダウンには、コンパクトなプレーンノットが自然に収まります(Brooks Brothers Japan)。
きれいに仕上げるための4つのポイント
結び方を覚えたら、仕上げの細部で完成度が変わります。
ディンプルの作り方
ディンプルとは、ノットの直下に作る縦のくぼみです。結び目を引き締める直前に、大剣の中央を人差し指で軽く押してくぼみを作り、そのまま指で押さえながら引き締めます。ビジネスや慶事では、この一手間でネクタイに立体感が出ます。
葬儀や通夜では、ディンプルは作らないでください(洋服の青山)。
ネクタイの長さはどこに合わせる?
大剣の先端をベルトのバックル付近に合わせるのが基本です。バックルにちょうどかかる、あるいはバックルの上端に触れる程度が目安になります(AOYAMA Journal)。
「何 cm が正解」という固定値はありません。身長や体型、ネクタイそのものの全長、結び方によって消費する長さが異なるためです。
大剣が長すぎる場合は、結び始めの段階で大剣を短めに取ってやり直してください。小剣が大剣より長く出てしまう場合は、逆に大剣をもっと長く取って結び直します。
結び目の左右と襟への収まりを確認する
結び終わったら鏡に向かい、次の2点をチェックしてください。
- ノットが正面中央にあるか
- シャツの襟の間にノットがきちんと収まっているか
ジャケットを羽織った状態で V ゾーン全体を確認すると、全体のバランスを把握しやすいです。ネクタイピンを使う場合は、シャツの第3ボタンと第4ボタンの間あたりに留めるのが一般的な目安です。
ネクタイの結び目がうまくいかないときのチェックリスト
初心者がつまずきやすいトラブルを、原因と対処法のペアでまとめました。朝、鏡の前で困ったときに見返してみてください。
- 小剣の方が長く出てしまう → 結び始めに大剣を長めに取ってやり直す
- 結び目が斜めになる → 大剣を交差させるとき、小剣の真ん中を通す意識を持つ
- 結び目がゆるい → 首元でいきなり締め上げず、ノットの形を整えてからゆっくり持ち上げて締める
- ディンプルが片側に寄る → 結び目を締める前に、指でくぼみの位置を中央に整える
- 結び目が大きすぎてシャツの襟に収まらない → セミウィンザーノットやプレーンノットに変更する
- 滑りやすい素材で結び目が崩れる → 締めるとき、結び目の裏側を指で押さえながら調整する
- 大剣と小剣を逆にしてしまった → 太い方が大剣。結び始めに「太い方が上」になっているか確認する

多くの失敗は「最初の大剣の長さ」と「引き締める前にノットの形を整えること」の2点で解消できます。一発で完璧にしようとせず、2〜3回結び直すつもりで練習すると気持ちが楽になるはずです。
よくある質問( FAQ )
Q1:ネクタイの一番簡単な結び方は何ですか?
プレーンノットです。手順が最も少なく、初めての方でも短時間で覚えやすい結び方です。フォア・イン・ハンド・ノット、シングルノットとも呼ばれます(Brooks Brothers Japan)。
Q2:セミウィンザーノットとハーフウィンザーノットは同じですか?
はい、同じ結び方の別名です(コトバンク)。日本ではセミウィンザーノットという呼び方が多く、英語圏ではハーフウィンザーノット( Half Windsor Knot )が一般的です。
Q3:ネクタイはシャツの第一ボタンを留めてから結びますか?
はい。第一ボタンを留め、襟を立ててからネクタイを首にかけて結びます。結び終わったら襟を元に戻してください。
Q4:葬儀でディンプルを作ってはいけないのはなぜですか?
ディンプルはネクタイに立体感や華やかさを加えるための手法です。弔事では華やかさを避けるのがマナーであるため、ディンプルは作りません(AOYAMA Journal)。
Q5:久しぶりにネクタイを結ぶときのコツは何ですか?
まずプレーンノットの手順だけに集中し、動画を見ながらゆっくり2〜3回練習してください。いきなり首元で締め上げず、鏡でノットの形を確認しながら少しずつ引き締めると失敗しにくいです(鎌倉シャツ)。
Q6:面接ではプレーンノットとセミウィンザーノットのどちらがよいですか?
レギュラーカラーのシャツならプレーンノットで十分です。セミワイドカラーやワイドカラーのシャツを着る場合は、セミウィンザーノットの方が襟とのバランスが取りやすくなります。どちらを選んでも、結び目がきれいに整っていれば印象に大差はありません。
Q7:ネクタイの先端が長すぎる(短すぎる)ときはどうすればよいですか?
結び始めの大剣の長さを調整してください。先端が長すぎるなら大剣を短めに、短すぎるなら大剣を長めに取り直して結び直します。最終的に大剣の先端がベルトのバックル付近に来れば適切な長さです。
Q8:結婚式ではどの結び方が合いますか?
セミウィンザーノットやウィンザーノットが映えます。ディンプルを作ると立体感が出て、華やかな装いに仕上がります。
Q9:細いネクタイにはどの結び方が合いますか?
プレーンノットかダブルノットが向いています。細身のネクタイは結び目が小さくなりやすいため、ダブルノットで厚みを出すとバランスが取れます。
まとめ
迷ったら、まずプレーンノットを結んでみてください。就活でも普段のビジネスでも、この1つで十分に対応できます。襟の開きが広いシャツにはセミウィンザーノットやウィンザーノット、薄手のネクタイにはダブルノットと、必要に応じて選択肢を広げれば大丈夫です。
覚えておきたい判断ルールは2つだけ。大剣の先端はベルトのバックル付近に合わせること。葬儀ではディンプルを作らないこと。
今日の帰宅後、鏡の前でプレーンノットを3回結んでみてください。それだけで、明日の朝は驚くほどスムーズにネクタイを結べるようになります。
